2023年11月28日 4年ぶりの東京フィッティングイベントの模様をブログに掲載しました!お見逃し無く!
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Extra Report 22_02
【飛距離・やさしさ・操作性を最高のバランスで兼ね備える】
アベレージゴルファーが求める「やさしさ」に特化したGMaxアイアンに続き、
続いてご紹介するのは「iアイアン」です。
これまでは「i10」「i25」と、アルファベットの「i」の後に数字が入っていましたが、
今作では数字が無くなり純粋な「i」のみとなりました。
バックフェースのブルーの部分に「E1」と小さく記されていたため、
海外のゴルフフォーラムでは「iE1」と当初呼ばれていたようですね。
さて、皆さんが気になるであろう、前作i25アイアンとの違いですが…
4番で約20%、7番で約16%も広くなっています。
ダフりにくくなったのはもちろん、重心が低く深くなったため、
ロフトを立てても前作と同じ高さの弾道を得られるようになりました。
構えた際の見た目がi25よりシャープになっています。
トップレールは面取りされて細くなりましたし、上から見ても
CTPが目立って違和感を感じるといったことはなくなりました。
従来の17-4ステンレスから431ステンレス※1に素材が変わりました。
17-4ステンレスに比べ高強度かつ打感が柔らかいのが特徴。
比重が小さいため、浮いた重量を利用して自由に設計できるのも魅力です。
4番で7.5%、7番で12.6%、PWで36.2%もオフセット
(グースの度合い)が小さくなりました。特にショートアイアンは
トップレールが薄くなったのも相まって、非常に狙いが付けやすくなっています。
バックフェースのウェイトを挿入する窪み(CTP)がより深くなり、
ウェイトの挿入位置が下がったことでより低重心になりました。
前作よりロフトが立ったのに弾道が変わらないのはこの効果のお陰です。
適正なスピンが得られるようになり、グリーンで止まる率が上がりました。
と、このようなところでしょうか。
iアイアンとi25アイアンの違いを一言でまとめると
ということですね。
【前作との違いを画像で比較!】
では、どこがどのように変わったのか、実際に画像で見てみましょう。
まずは構えた際の見た目です。
ご覧の通り、i25アイアンに比べiアイアンはかなりオフセットが小さくなっています。
7番アイアンで12.6%、PWに至っては36.2%も小さくなっているとのことなので、
スクエアに構えたいショートアイアンはかなり狙いやすくなると思います。
また、上の写真では違いがわかりにくいかもしれませんが、
iアイアンのトップレールは後方が面取りされています。
これによってトップレールが細く見えるようになり、
上級者好みのシャープさ・狙いの付けやすさを演出しているとのこと。
短い番手(9番〜UW)ではトップレールが前作より約13%も細くなっているそうです。
続いてソール形状の違いです。
こちらはiアイアンの方が特徴的な形をしていますね。
かなり直線的なデザインをしています。
ソール後方がカットされているのは抜けの良さを高めるためでしょうか。
ちなみにバウンス角ですが、データ上は前作と同じだそうです。
ただソール形状そのものが変わったことで、よりタフなコンディションでも
安定したショットを打てるようになっているとのことでした。
次はフェース面とホーゼルを比較してみましょう。
微妙にアングルが違うので完璧な比較は難しいかもしれませんが、
i25アイアンの方が「7」という数字の左上のスペースが大きい気がします。
ピンの資料によれば、アドレスした際によりシャープに見えるよう、
iアイアンはトップレールのトゥ側をシャープにしているそうです。
この微妙な形状の違いは、そこら辺の意図が関係していそうですね。
またホーゼルですが、殆ど目視はできませんがiアイアンの方が
i25アイアンよりも約1%ほど長いとのこと。
ショートアイアンだともっと長くなっているそうなのですが、
これはホーゼルの長さによって全体の重心位置を調整し、
番手に応じた適正な弾道に合わせているそうです。
こうして並べてみると、よりシャープでスマートな方向に進んでいるのがわかります。
ただ、先ほど上でソールが大幅に広くなったと書きましたが、
横からの画像だとほとんどわかりませんね。
7番アイアンで約16%も広いということなので、
実際に試打クラブが到着したらi25アイアンと比較してみようと思います。
【iアイアンの特徴を画像で説明】
最後は今作の特徴を画像で説明していきます。
まずはこちら「ディープエラストマーCTP」。
アメリカでは同機能を「コンシールド CTP」と名付けているようです。
「コンシール(Conceal)」は日本語にすると「隠す」という意味。
ウェイトを隠すように埋め込むことができるCTP※2という意味があるとのこと。
確かにi25アイアンよりも更にすっきりしたバックフェースになりましたね。
また日本の「ディープエラストマーCTP」という名前にももちろん意味があり、
前作よりも深い位置にウェイトを差し込むことができるようになったことから、
この名前が付けられているようです。
ちなみに前作より約2%重心が低く、約10%深くなっているとのこと。
特徴を示すという意味では日本の名前の方がわかりやすいかもしれませんね。
本CTPの採用で一層ミスに強くなり、かつ球が上がりやすくなったそうです。
続いてはこちら。
先ほどの説明で「エラストマー」という言葉が出てきましたが、
これはCTPに挿入されている樹脂・弾性ゴム製のウェイトを指しています。
前作の場合このウェイトは金属に近い硬さを持った素材だったのですが、
iアイアンではウェイトの素材を柔らかなエラストマーに変更しています。
衝撃吸収能力を高め、打感を大幅に向上させたわけです。
また、高さを出したい番手である3番〜7番アイアンは、
トゥにタングステンウェイトが埋め込まれています。
長く難しい番手に関しては適度なやさしさも確保しているということですね。
ちなみにi25アイアンではウェッジにもウェイトが挿入されていましたが、
今作では7番までしかウェイトが挿入されていません。
ショートアイアンは弾道をコントロールして目標を狙っていく必要があるため、
「ラインを出せる中弾道」が打てるよう調整されているようです。
初心者からプロまで、幅広いユーザーに対応できるよう、
とてもよく考えられているアイアンだなといった印象を管理人は受けました。
番手ごとにヘッドデザインが大きく異なるのも特徴の一つ。
難しい番手ほど掴まりやすくなるようグースが大きく、かつヘッドも大型化しています。
逆に短い番手は狙いをつけやすいようグースは小さめで、小ぶりなヘッドです。
これをピンでは「プログレッシブ・セット・デザイン(段階的に変化するセット)」
と呼んでおり、以前から各モデルに採用されています。
もちろんi25アイアンにもこのデザインは採用されているのですが、
iアイアンでは前作よりオフセット(グース)が小さくなっているようですね。
商品詳細ページでも記載している通り、オフセットは前作と比べて…
7番アイアン … 約13%小さい
ピッチングウェッジ … 約34%小さい
ユーティリティウェッジ … 約50%小さい
と、かなり大幅にストレートネック化しています。
またホーゼル長も短い番手ほど長くなっており、
こちらはピッチングウェッジで5%ほど長いとのこと。
その分重心が高くなりますから、ショートアイアンに関しては
「ピンをラインで狙っていける中弾道設計」ということになります。
最後は素材の違いです。
前作が一般的な17-4ステンレススチールだったのに比べ、
iアイアンの素材に採用されたのは431ステンレススチールです。
この素材は重量に比べて強度があるためヘッド素材として利用しやすく、
前作と比べ約3g〜4gフェースを軽量化できるそうです。
当然浮いた重量はソールの後方などに配置し、やさしさを追及。
また熱処理を加えることでヘッドの硬度を前作より柔らかくできるため、
上級者が好む心地良い打感・打球音を確保しているとのことでした。
これらの特徴を踏まえた上で、
先ほどのGMaxアイアンのように一言でまとめてみると…
という結論になるかな〜と(笑)。
上級者が好む見た目でありながら、初心者でも扱えるやさしさを備えているところは、
地に足のついたしっかり者といった感じがありますね。
実際プロの使用率もかなり高く、
2015年全英オープンでは既にバッグに入れているプロもちらほら…
男性女性、初心者上級者、どなたにも扱える間口の広いアイアンと言えそうです。
次は新ソール形状が追加されたグライドウェッジ ESにクローズアップ!