Extra Report 25_01.

『G400アイアンで現行のアイアン用標準シャフト全種類を試打してみました!』

【シャフト選びの参考になれば】
こんにちは、ゴルフショップオカムラの管理人です。
今回の記事は…
アイアン用標準シャフト全モデル打ち比べ
です(笑)。
「マジかよ?」と思われるかもしれませんが、しっかり打ってきましたよ〜。
今回各アイアンで標準採用されているシャフトは結構個性豊かなので、こういったレビューは需要が高いんじゃないかと思っています。

ちなみに管理人のスペックは身長が180cm、7番アイアン飛距離が平均155〜160Yです。
このレビューでは「自分には柔らかかった、硬かった」といった主観も交えて書いていきますので、これを参考にしつつ、自分に合いそうなスペックのシャフトを探してみてください。

それではどうぞ!



【ALTA J CBシャフト+G400アイアン】
まずはG400アイアンの標準カーボンシャフト『ALTA J CB』です。
このシャフトはR、SR、Sの3種類のフレックスが揃っています。

ちなみに「ALTA J CB」の「J」は「Japan」の略でして、このシャフトは日本市場用に調整されたカーボンシャフトということになります。
アメリカで流通しているのは「ALTA CB」という名前で、より硬く設計されているようですね。

それでは、まずR(レギュラー)フレックスから打ってみましょうか。

うん、かなりHSを落としても非常に楽に上がってくれます。
管理人には流石に柔らかく感じますが、後から打った『CFS J50 SR』に比べると、表記上はRなのにこちらの方がしっかりしてます。
日本市場向けに調整してあるとはいえ、割としっかり目のカーボンシャフトといった印象。

あと、多少トップ気味に入ってもボールがそこそこ上がってくれますね。
ヘッドの能力もあるとは思いますが、カウンターバランス(手元側が重い)のお陰でヘッドスピードが自分の感覚より早くなっているのかもしれません。

続いてSRフレックスも打ってみます。

おっ、これはまた急に硬くなりましたね。
普通のメーカーのカーボンシャフトなら、これは相当S寄りです
よ。
しっかり目のカーボンシャフトをご希望される方は、まずはここから試してみるのがいいかもしれません。柔らかめのカーボンを希望される場合は選択肢からちょっと外れるかな。

良くも悪くも挙動は素直。グイングインしなりを感じるタイプではないですね。
アメリカのカーボンシャフトっぽい、割と硬質な印象があります。
しなりを生かして飛ばすというより、カーボンでも方向性をしっかり出したい人はこの辺のスペックから選択していった方が良さそうです。

Sフレックスはこれぞアメリカ標準とでもいうべきしっかりさ。
軽量スチールとそれほど変わらないレベルなので、しっかり目に振っていっても割と棒のような感覚がありますね。

フック、スライスもRやSRを打っていた時と比べるとかなり減りました。
結果を見る限り数値以上に硬いシャフトといえるかもしれません。

ピンではアイアン用のオプションカーボンシャフトも多数用意されてはいますが、結構高額なプラス料金がかかるので個人的には標準カーボンでもいいかなと思っています。
それにこれくらいしっかりしていると、後はタイミングさえ上手く取れればそこまでスコアに影響が出ない気がしますね。



【CFS J50シャフト+G400アイアン】
続いてはGMaxアイアンの標準カーボンシャフト『CFS J50』を打ってみましょう。
先ほど打った「ALTA J CB」に比べ「CFS J50」はかなりライトスペックです。

まずはRから打ってみます。
うん、ALTAのRと比べるとこちらは明らかに柔らかく、しなりやすいですね。
同じRフレックスでもALTAの方が断然しっかり
してます。

自分にはかなりライトなスペックなのでタイミングがちょっと取りにくいですが、上手く打てた時はALTAより球が上がります。とにかく軽量で、球が上がりやすいカーボンシャフトが欲しい!という場合はこのCFS J50が選択肢となりそうです。

お次はSR。
装着グリップの違いもあると思いますが、こちらも持った時点でALTAのSRに比べてかなり軽く、柔らかさを感じます。ワッグルするとヘッドの重さでシャフトが軽くグイングインしますね。

弾道はALTAのSRに比べると僅かに高くなります。
やはり同じSRでもこちらの方がライトスペックだからでしょうか、ボールの最高到達地点から少しスライスして落ちていく弾道になりますね。
ヘッドはかなり走る感じです。しなり戻りが強いので女性やシニア、非力な男性でも飛ばせそうな印象を受けました。

フレックスをひとつ上げてSにしてみますが、これでもALTAのSRよりライトな印象。
やはり日本人向けの仕様になっているんだな〜と感じます。

全フレックス(硬さ)を通してALTAに比べかなりしなりのあるタイプですね。タイミングが上手く取れれば飛距離は結構稼げそうです。そういう意味で『CFS J50』は多少パワーのある女性やシニア層向けのシャフトと言えるかもしれません。



【AWT 2.0 Liteシャフト+G400アイアン】
スチールシャフト1本目は『AWT 2.0 Lite』です。
これは「軽くて楽に球が上がる易しいシャフト」という第一印象でしたね。

最初に打ったのはRフレックスですが、N.S 950GHのRに比べてかなり軽く柔らかいイメージ。カーボン検討中のシニア層に試打してもらうのも良いかなと感じました。

その他の標準スチールシャフトに比べるとかなりしなりを感じやすいタイプで、これを好む方はタイミングが取りやすいと思います。
管理人のスペックではさすがにスライス球が出ますが、これだけ走って球が上がってくれると初心者・シニア層・パワーのある女性には受けがいいはず。

続いてSRも試打。
あ〜、これはかなり「N.S PRO 950 GH R」と近い雰囲気ですね。
自分のスペックだと、NSより少しつかまりが弱いかな…?と感じます。

しなり戻るイメージはこちらの方がNS PROのRより上ですね。個人的にNS PROは少し鈍重な印象があるんですが、このAWT 2.0 Lite SRはかなり軽快です。

弾道はNS PROのRに比べて高め。ほぼ同じ重量な上、こちらはSRなのに弾道はNSのRより高いというのは覚えておいて良いかと。

Sにしても軽快な印象は薄れません。シャフトの挙動も派手な感じで、このシャフトが標準になっているGMaxアイアンの個性とよくマッチしている気がします。

ちなみに振ってみてもSRとのスペック差はそれほど大きく感じず、この2種のフレックス選択に関しては割とファジーに対応できそうです。
ただ、最高到達点からの落下軌道はSRの方が大きめにスライスしていたので、多少なりとも違いは存在するのでしょう。
この2種を打って選択を悩んだ際は、疲労した時に力みたくない場合はSR、スライスの度合いを抑えたい場合はSという風に切り分けるのがお勧めかなと感じました。

自分には多少心もとない感はありますが、このスペックがフィットするゴルファーは多いだろうなという印象です。




【N.S PRO 950GH+G400アイアン】
日本製のベストセラーシャフトといえば『N.S PRO 950 GH』
そつの無いつくりで幅広いユーザーにフィットするスチールシャフトですね。

まずはRから打ってみますが、おぉ、やっぱり軽くて上がります。
「AWT 2.0 Lite」ほど派手な挙動ではないものの、この滑らかさは確かに人気なのもわかります。

後ほど打ったモーダス2種に比べると妙につかまりが良いので調べてみたところ、やはり調子(スイング中に一番曲がる部分)が異なりました。
N.S. PRO 950GHは中調子で、モーダスは手元寄りの調子になっています。
AWTに比べると重量感はあるので、モーダスとの間にある隙間を埋めるようなスペックと言えますね。

続いてはSフレックスを試打。
数値上のスペックは「AWT 2.0 Lite S」とほぼ一緒なんですが、明らかにこちらの方が弾道が低くなっています。
よって、こちらをチョイスするのは安定度を求める場合になりそう。

振った時の感触にAWTのような軽快さはありませんが、低い弾道でクレバーにグリーンを狙いたい人はこちらですね。Sとはいえダイナミックゴールドほどの重さではありませんし、割と多くの方にフィットするシャフトと言えます。
管理人には少し柔らかく感じましたが、7番アイアンの飛距離が140〜50ヤード前後の方は検討してみても良いでしょう。



【MODUS3 Tour105+G400アイアン】
3種類目のスチールシャフトは『MODUS3 Tour105』です。
iアイアンから標準シャフトに採用されましたが、ここからはフレックスRでも100gを越えてきます。

弾道はN.S.より更に低くなりました。当然といえば当然ですが、変化が顕著で面白いですね。これは重量が重くなったことが原因というよりも、NS950が中調子でこちらが元調子であることの方が強い気がします。

適度な重量感と心地よいしなり戻りの感覚があり、管理人のフルショットだとちょっとライトスペックですが、Sフレックスだとかなりしっくり来そうな感があります。

というわけでモーダス3 Tour105のSフレックスです。
うん、非常に安定してきましたね。Rの時はタイミングがまだ完璧にあっていなかったのか引っ掛けが出ていましたが、Sにしてからは引っ掛けが影を潜めました。
管理人に近いスペック(身長180cm、7番アイアンキャリー155〜160ヤード前後)の方はこのくらいのスペックから選び始めることをお勧めします。

弾道はかなり低くなりましたが方向性もその分向上しています。元調子ですが大きく振り遅れることも少なく、スライスはほぼ出ていません。
シャフトとしての個性はRと非常に良く似ていて、純粋に重量が重くなっただけと考えてよいでしょう。

Xフレックスも打ってみましたが………うん、これが自分にはジャストでした(笑)。
その後に打ったモーダス3 Tour120のRもかなり良かったですが、個人的にはこちらがベストチョイス。

タイミングが実に取りやすい(フィットしたシャフトを選べた際に一番強く感じるのがこれです)。ただ、管理人はスイングのテンポが少しゆっくり目なので気になりませんでしたが、切り替えしが急激でテンポの速い方だとヘッドが戻ってこないかもしれませんね。
その場合は中・元調子のMODUS3 Tour 120からチョイスした方が良さそうです。



【MODUS3 Tour120+G400アイアン】
というわけで『MODUS3 Tour120』です。
かなりハードなスペックになってきました。

まずはRから打ってみますが、疲労していても割りと振りやすく、かなりフィットしたスペックです。シャフト自体の印象はTour105のXと大きく変わりませんが、気持ちつかまりが良いかな?

また、次に打ったTour120のSとは重量が僅か3gしか変わらないんですが、かなり軽く感じます。その分弾道も高めですが、Tour105のXと比べるとそう大きく変わらないのがフレックス表示を当てにしてはいけない理由ですね。
RとXで打ち比べても、Xの方が弾道が高いなんてことは結構ありますから。
特に色々なメーカーのシャフトを打ち比べているとより強く感じます。

続いてSフレックスを打ってみましたが、これまで管理人が打った中で最も飛距離が出ていたのがこのシャフトでした。
恐らくスピン量や打ち出し角度がぴったりだったのでしょう。
シャフト自体の印象はモーダス3 Tour105の延長上にある感じですね。大きなクセは無く、ゆったりとヘッドが戻ってくるシャフトです。

同じSでも、Tour105のSに比べてこちらの方が弾道は低くなります。ただ、ふわっと浮き上がる印象があったTour105のSに比べ、Tour120のSは弾道が山なりになっていました。その分飛距離が出ていたようです。
管理人のスペックですと、Tour105のSとX、Tour120のRとSを何度か打ち比べ、ラウンド頻度やミスしたくない方向に寄ってシャフトをチョイスする形になりそうです。

管理人は現在のラウンド頻度が月イチ未満で、後半バテることが予想された(そしてその時に出るミスが引っ掛け)ため、元調子であるTour105のXがジャストと判断しました。元調子の方が左へのミスは少なくなりますからね。

実地でのフィッティングでもこういった情報を元に進めていきます。当店が定期的に行っている、東京でのフィッティングイベントに参加される方は楽しみにしていてくださいね。



【ダイナミックゴールド S200+G400アイアン】
最後のシャフトが『ダイナミックゴールド S200』※1
130g近い重量を持つハードスペックなシャフトです。

重く、弾道も低く、距離も出ませんが、重さに逆らわずに振れば最も方向性が安定したシャフトです。シャフトの特性としてはとにかく「プレーン」の一語に尽きますね。振ることができるのなら、これを選べばスコアは安定するはずです。
元調子だからか、力まずに振りさえすればフックしにくいのもありがたい限り。

管理人が頻繁にラウンドしていた頃だと7番アイアンキャリーが165ヤード前後だったので、このスペックのシャフトでもいけたかと思いますが、現在のパワーではちょっと重くて辛いです。このシャフトをチョイスするなら7番で最低飛距離165ヤードは欲しいところですね。



【アイアン用標準シャフト全モデル打ち比べまとめ】
というわけで、2017年秋冬カタログに掲載されているアイアン用標準シャフトを全て打ち比べてみましたが、いかがでしたか?
折角なので、各シャフトから受けた印象を一言コメントにしてみました。

【カーボンシャフト】
 CFS J50:超軽い。よくしなる。球がめっちゃ上がる。
 ALTA J CB:カーボンにしては硬め。棒のような印象。安定感。

【スチールシャフト】
 AWT 2.0 Lite:挙動が派手。球がかなり上がる。ヘッド走る。
 N.S.PRO 950 GH:軽くてクセ無し。つかまりタイプ。
 MODUS3 Tour105:重さ・しなり戻りが適度。つかまり過ぎない。
 MODUS3 Tour120:105に比べてほんのわずかつかまる感じ。弾道かなり低め
 ダイナミックゴールドS200:重い。弾道かなり低い。左右方向は安定。

とまぁ、こんな感じでしょうか。
ちなみに上に記載したシャフトほど弾道が高く、下に記載したシャフトほど弾道が低くなっています。

今回の標準シャフトはどれも結構しっかりとした個性がありますので、選択に悩まれた方は当サイトの「お問い合わせフォーム」よりオカムラ社長に相談してみてください。ミスの傾向や身長・腕の長さ、弾道の高さ、年齢、平均スコアなど、ある程度の情報を列記して頂けると回答しやすいですね。

この記事が皆さんのアイアン用シャフト選びの参考になれば幸いです!またこういった企画モノの記事を増やしていきますので、応援よろしくお願いいたします!




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