Travel to Arizona 11.

『ゴルフショップオカムラのピンUSA本社取材旅行記 その11』

【本社工場見学の様子もご紹介!】
カーステンさんの映像鑑賞に続き、次は本社工場見学です。
工場内は写真・動画の撮影が不可だったのですが、
面白い話題が幾つかありましたのでさらっと紹介しますね。

面白話題・その1
ピンのアクセサリ類に使われているプラスチックの部品ですが、
これらは大半がピン社内で作られているそうです。
ピンは自前でプラスチックを射出成形する機械を持っており、
元となる金型も作れるので外注する必要が無いのだとか。

自前で作っているからこそユーザーの意見を取り入れて
改良・修正するまでのスピードも速くなるんだよとも話していました。

ちなみにこの話をしてくれた今回の案内係で名フィッターのパットも、
最初はバッグの組み立て部門で働いていたそうです。
(バッグの底に使われる部品もピン社内で作っているそうです)

面白話題・その2
Ketsch」や「Sydney」など、
一部のピンパターは金属を塊の状態から削り出して成形されています。
これ、一気に全部を削りだすのかと思ったらそういうわけではなく、
部品を個々に削り出したり、上半分のみ削り出したりとそれぞれ工程が違うそうです。

今回の工場見学時は「Ketsch」のヘッドができるまでの様子が展示されていたんですが、
パターが上半分のみ削り出された様子は化石の発掘現場のようで面白かったですね。

組み立ての様子
ヘッドを叩いてライ角調整する工程、シャフトに下巻きテープを巻く工程、
(シャフトを弾いて回転させ、一気にテープを巻き上げます)
レーザーを当ててグリップのずれをチェックする工程など、
完全な分業体制で何十人ものスタッフがクラブを組み立てていました。

端から見ていると目が回るような忙しさに感じるんですが、
スタッフの皆さん揃って笑顔だったのが印象的でしたね。
本当に楽しそうに仕事をされているんですよ。

先ほどミーティングルームで見た映像で、
「従業員が楽しく仕事をできる環境を整え、教育することが私の仕事なんだ」
とカーステンさんが話していましたが、
その社風は今も変わらず健在なんだなと実感しました。




【ランチを軽〜く済ませて、USのアパレルもチラッと】
さて、工場見学が終わったらランチタイム。
午前中だけで2つの工場を歩き回ったのでお腹はペコペコです。
今日はアメリカンなサンドイッチとのことですが…


これでもか!とぶち込まれたローストビーフがアメリカっぽいです。
お味の方は意外とあっさり系で、いい意味で拍子抜けでした。
アメリカといえば濃い強烈な味付けのイメージがあったので、
余計にそう思ったのかもしれませんね(^_^;)。

食事は軽めに済ませて(次のスケジュールは座学なので眠くならないように)、
ミーティングルームの後ろの方に展示されていたアパレルもパチリ。




ピンゴルフジャパンのアパレルにはアウトドアなニュアンスを感じますが、
ピンUSAのアパレルはシンプルで古きよきアメリカといったイメージですね。
価格もかなりお手頃に設定されているらしいので、
滞在最終日にはピンのアパレルを探してみようと思います。




【2015年新モデルにクローズアップ! 〜G30 LS Tecドライバー〜】
さて、お次は座学の時間。2015年新モデルのプレゼンテーションです。
このページ内で全モデル紹介してしまうと長くなりすぎるので、
まずはG30 LS Tecドライバーについて紹介していきますね。

「LS Tec」は「Low Spin Technology」の略です、という説明からスタート。

45.75インチの標準シャフト(TFC 419D)装着時で、
通常のG30ドライバーより約300回転スピン量が減少、
45.25インチでツアー仕様の「Tour 65」シャフトを装着した場合は、
なんと約500回転もスピン量が減少する傾向にあるとのことでした。

また、スピン量はi25ドライバーとほぼ同等でありながら、
クラブとしての易しさはG30ドライバーと変わらないようにしているそうです。

真剣に説明を聞く参加者の皆さん。
ピンは「使ってみればわかる」というスタンスの職人気質なメーカーなので、
こういった開発の内幕を見せてくれる機会は意外と少ないんですよね。

そしてこちらが歴代ドライバーの重心高さと重心深さの比較グラフ。
縦軸が重心の高さを表しており、横軸が重心の深さを表しています。

わかりやすく説明を入れるとこんな感じです※1
G30とG30 LS Tecでは、球の上がりやすさは同じになっているんですね。
でもスピン量が異なるので弾道が変わってくるというわけです。

こちらは画像が暗くてちょっとわかりにくいですが、
同じ初速・同じ角度で打ち出した場合でも、スピン量が異なると
その後の弾道や着弾時の角度などが異なるという説明です。

両方とも出だしの弾道は一緒なんですが、徐々にG30の方が弾道が高くなり、
G30 LS Tecの方は弾道が低くなる様子が描かれています。
また着弾時の角度はG30 LS Tecの方が鈍角になっており、
G30よりランが多く出る結果となっていますね。

最後はミスの傾向によってどのモデルをチョイスするべきか、
といったイメージです。

フック、つまり左へミスする傾向がある人は「LS Tec」。
スライス、つまり右へミスする傾向がある人は「SF Tec」。
そしてミスの傾向が一様ではない人は「ノーマルG30」。

を選択するのがお勧めだ、と締めくくられていました。




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