Extra Story 06.

スコッツデール・アンサー。

ピン アンサー(PING Anser)。
それは40年もの長きに渡ってプロに愛され続ける名器中の名器。
その中でも1966〜1967年に販売された「スコッツデール」は、
PINGパターの名を世に知らしめた『初代アンサー』の愛称です。
非常に有名な呼称なので、聞いたことのある方も多いでしょう。

ちなみにこの初代アンサーには底が平たいタイプと丸みを帯びたタイプがあり、
スクエアな印象を好むユーザーと包みこむような印象を好むユーザーとで、
人気を二分していたとのこと。当時はG・プレーヤーが使用し人気を博しました。

しかしこの「スコッツデール」という愛称、あくまでも業界内の呼び名でした。
正式に「スコッツデール」という名前のついたモデルが発表されたのは1994年。
なんと初代アンサーが登場して30年近く経ってからのことなのです。

これは「アンサー」というパターが「ピンのパッティングに対する答え」、
という意味を持たされていることと無関係ではないような気がします。
アンサーは70年代を過ぎた頃から細かな改良をいくつも加えられています(※1)が、
カーステンは改良を加えたからといって名前を変えることはしませんでした。

カーステンは、
「あくまでもアンサーはアンサー、パッティングに対する答えはひとつなんだよ。」
という意味を込めて、無闇に名前を変更することを避けていたのかもしれませんね。
一つの商品を大事に育てる、ピンというメーカーならではの姿勢を感じるお話です。

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